<新型コロナ第4波>ベトナム・ホーチミンにおけるコロナ禍の状況(2021年6月時点)

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こんにちは、marucoです。

ホーチミンでの生活がはじまってから、半年が経ちました。昨年11月下旬にベトナムに入国し、その後2週間(正式には15泊)はホテルでの隔離生活、そして12月上旬に新たな生活がスタート。あれからもう半年だなんて、時の流れは早いものです。

現在ホーチミンは社会隔離措置により、自宅で巣ごもり生活をしています。日本でもベトナムのコロナ関連ニュースが報道されているようで、日本にいる友達から「ベトナム大変みたいだね」「そっち大丈夫?」と連絡をもらうようになりました。

そこで今回は、ベトナム・ホーチミンにおけるコロナ禍の状況についてお話したいと思います。

ベトナムの新型コロナ感染状況

ベトナムに新型コロナ第4波が到来

私が昨年末にベトナムに引っ越してきてから、2つの感染拡大の波がありました。

1つ目は、1月末から約2カ月間の「第3波」です。ベトナムでは2月10日~16日にテト(旧正月)を祝う大型連休があり、連休を2週間後にひかえた1月28日にベトナム北部ハイズオン省で集団感染が発生しました。それまで55日間の市中感染ゼロが続いていたベトナムにおいて、たった一日で新規感染者が80人超になります。その後の連休では多くの人が帰省・旅行で国内移動したこともあり、ハノイやホーチミンなどの大都市にも感染が広がり、2か月間で確認された市中感染者は910人に上りました。

2つ目は、4月末から現在に至るまで続いている「第4波」です。これも連休のタイミングでの感染拡大となりました。ベトナムには日本のGWと同タイミングに祝日があり、今年は4月30日~5月3日が4連休でした。この連休の目前に、1カ月ぶりの市中感染が判明。日本から帰国したベトナム人が、2週間の強制隔離を終えた後に陽性となったのです。また、近隣国からの不法入国者の陽性も確認されるなどして、市中感染が広がりました。

2021年6月11日時点、第4波での感染者数は6,781人、死者は22人となっており、今もなお収束の見通しが立っていない状況です。

第4波の感染者推移(出典:VNEXPRESS

ホーチミンの感染状況

第4波では当初、ベトナム北部を中心に感染が拡大しました。一方、私が暮らすホーチミンでは連休直前に感染者(日本から帰国したベトナム人感染者との濃厚接触者)が1名出ただけで、その後もしばらくは、新たな感染情報は出てきませんでした。

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連休明けたけど、ホーチミンは感染者増えてないなぁ。逆に不気味かも…

そんな中でも、規制は徐々に厳しくなっていきます。まずは連休初日となる4月30日にカラオケやバーが営業停止となり、連休最終日の5月3日には映画館やマッサージが営業停止に。その後も営業停止の対象が広がっていき、5月10日にはすべての幼稚園・学校で登園・登校が停止となりました。この時点で、ホーチミン市内の感染者は1名です。

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たった1人の感染でここまで厳しくするのか…

しかし、その後ホーチミンでも集団感染が発生しました。5月26日、市内の教会を訪れた3人の感染が確認され、同じ宗教団体に所属する人も次々と陽性となったのです。これを受け、5月31日からホーチミン市は厳格な社会隔離措置に入りました。

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連休には多くの人が旅行をしていて、他の地域では次々と感染者が確認されているので、やっぱり大都市ホーチミンで感染が広がらないわけないよね。

社会主義国ならではの感染対策

現在、ホーチミンでは学校がオンライン授業になっているほか、すべての不要不急のサービスは営業停止になっています。映画館やカラオケなどの娯楽施設をはじめ、マッサージ、スポーツ施設、結婚式場、床屋・美容院までもが対象に。さらに、飲食店の店内飲食は禁止され、テイクアウト・デリバリーのみでの営業になりました。また、公共の場でのマスク着用義務はもちろん、タクシーやGrabの乗車人数制限や、乗車時の医療申告など、徹底した感染対策が講じられています。

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こうした感染対策。社会主義国だからこそできる部分も多いとは思いますが、その徹底ぶりからはベトナム政府の本気度がうかがえます。

とにかく早い!迅速な対応

まず、国の対応がとにかく早い。休業要請や社会隔離措置、各種規制など、発表された翌日0時から適用ということはよくあります。

きっと休業要請の対象となった方々や、急遽「明日から学校はお休み!」なんて言われた親御さんたちは大変だと思いますが、一方でこのスピード感が安心材料にもなっています。

感染者の徹底追跡

感染者が出ると、それまでの行動歴の申告が求められ、徹底して接触者の特定を行ないます。感染者(F0と呼びます)の濃厚接触者(F1)にとどまらず、濃厚接触者の接触者(F2)、その接触者(F3)、さらにその接触者(F4)とその感染者(F5)まで特定し、感染の疑いのある人の囲い込みを行ないます。

また、感染者の居住地や勤務地は、建物もしくは通りごと封鎖になるため、直接接触していない人も隔離生活を余儀なくされます。さらに、感染者が訪れた場所は公開され、「○月○日○時に××を訪れた人は保健省に申し出るように」という通達が出されます。

厳格な水際対策

厳格な水際対策も、ベトナムの感染対策において非常に重要なポイントです。

ベトナムではこれまで、国外からの入国者に対して「14日間の集中隔離」を義務付けていました。これでも十分に厳しいように感じますが、第4波で隔離明け入国者が陽性となったことを受け、隔離期間は実質1カ月間(ホテル隔離21日間+自宅隔離7日間)に延長されました。

違反者には厳しい処罰も

そして、違反者には厳しい処罰が科せられます。

マスク非着用者に対する罰金をはじめ、不法入国者や社会隔離措置に違反した人には刑事処罰の事例も。先月ホーチミンの教会でクラスターが発生した事例でも「感染症対策の規定に違反し、集団感染を起こした」として刑事訴訟となっています。

緊張感があるからこその安心感

このように、感染が判明したときの徹底した対応をみると、当事者はかなりしんどいでしょうし、ストレスも溜まると思います。個人情報保護の観点から考えると、やりすぎだと感じることもあります。

一方で、感染経路が明確になっていることは、日々生活する上での安心感にも繋がっています。一つひとつのルールは納得感がありますし、この緊張感があるからこそ「他人事と思わず、しっかりと感染対策しよう」と思えるのではないでしょうか。そして、これまでの実績から「ベトナム政府ならきっと、また感染を抑え込んでくれるだろう」と思えます。

ベトナムにおける2020年1月以降の累計感染者は9,980人、死者は57人(2021年6月11日時点)。世界的に見てみると、かなり少ないレベルです。第4波の真っ只中のベトナムですが、これまでの3つの波は、確実に抑え込んできました。毎回、感染者0人の状態まで持っていっているんです。これは本当にすごいことだと思います。

2021年6月11日時点 新型コロナ感染状況
(出典:ベトナム保健省ホームページ

なかなか大変なときにベトナムに来てしまったわけですが、ホーチミンはデリバリー文化が発達していることもあり、さほど大きなストレスを感じることなくステイホーム生活を送ることができています。次の記事では、コロナ禍のホーチミンでの生活について綴っていますので、ぜひあわせてご覧ください。

<新型コロナ第4波>ベトナム・ホーチミンにおけるコロナ禍の生活

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一日も早く平穏な日々が戻りますように!

参考サイトベトナム保健省ホームページ在ベトナム日本国大使館ホームページVNEXPRESSTuổi Trẻ Onlineベトナム生活情報サイト「POSTE」ベトナム総合情報サイトVIETJO

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